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2005年1月18日 (火)

民事裁判を経験して

私は今までの人生の中で民事裁判を二度経験している。どれも私から起こした裁判で一回目は私が31歳ぐらいのの時、今はもう亡くなってしまったが私の母親 がある宗教団体に騙され当時母親が持っていた大阪市内の土地(当時の価格で1億7000万ぐらい)を寄付という名目で巻き上げられた時と私が35歳の時、 とある一件で出資金返還事件(出した金の半分の500万を返せ)という形で裁判を起こした経験の2度である。結果両方とも3年近い月日を費やして和解とい う形で終わっている。一度目は地裁のみの裁判で和解理由は私の母が裁判中にアルツハイマー痴呆症が発症し私の弁護士の判断で母親の痴呆症の発病で証言能力 がないので裁判続行不可能!寄付という形以外にたまたま出てきた借用書(300万円)分の支払いとと言うのが和解条件であった。二度目の裁判は地裁で私が 勝訴し被告に500万円の支払い命令が出たが被告の控訴で事件は高等裁判所に持ち込まれた。私の方は高裁だろうが最高裁だろうが(この程度の事件では最高 裁まで行くことはまず無い)徹底的に戦ってやろう!という意気込みで裁判を続行した。
私の弁護士の見解では地裁の判決を踏まえて考えるとまず高裁でも勝訴間違いなしと言っていた。

雑学ですが高裁というものは地裁の判決を大前提に踏まえた上で審議が行われる場所である。よく間違えられるのは高裁に持ち込まれたらまたその事件の詳細を 一から調べ直すと思われがちなのであるが実際の所、全てが地裁の判決を大前提としているのでよほど地裁判決を揺るがすような証拠又は証言が出てこないかぎ り高裁でその事件に関して一から調べ直すと言うことはまず無いのである。

地裁ではほとんど双方の弁護士のみの出席で裁判が繰り返され私自身も何度が証人尋問として裁判所に出向きドラマのシーンによくあるような裁判官がいて書記 官がいてという形で尋問が行われたので高裁もそのような形で進められると思っていた。高裁初日は双方の弁護士のみの出廷、二度目の高裁当日、被告原告並び に双方の弁護士が高裁に出廷したとき高裁の事務室みたいな所に個別に呼びこまれた。地裁で経験した裁判室で証人尋問のような形ではなく狭い四畳半ぐらいの 部屋の真ん中にテーブルがあり前に裁判官と事務官が座っているだけの簡素なもの、その前に私と私の弁護士が座り裁判官がしゃべり出した

裁判官 「peace_macさん、被告の○○さんは150万円の和解を希望していますがそれでは無理ですか?」

私: 「話になりません。判決を頂いても結構です」

裁判官「しかしpeace_macさん、かりに一審(地裁)通りの判決が出ても 被告の財産状況を調べた結果から考えるに被告に判決額の支払い能力はないですよ。」

私: 「・・・・・沈黙」

裁判官:「例えば一審通りの判決がでたとしても被告に支払い能力が無いので差し押さえという形になった場合 peace_macさんに裁判所に対して予納金として100万を納めて頂いて裁判所が調査する事になります。もし相手が破産でもすればその調査に費用がか かるし結局差し引きしたら判決額の半額以下になる可能性がありますよ。それでも判決を望みますか?」

私: 「しかし・・・・」

裁判官:「peace_macさん、私の意見ですが明日の100万よりも今日の50万ですよ。今までこういう事件で判決までまで行っても経験上まともに支払われた事はないですからね。和解を希望して頂けるのであれば被告の提示額に対して100万上乗せして250万と言うことでどうでしょう?了承頂けるのであれば今から被告に相談してみます。」

こんなもんである。私のような事件では高裁としては判決を貰う場ではなく和解を進めるばなのである。結局弁護士と相談した結果、不服は残るものの半分脅し にも取れる事を裁判官に言われたらたまったもんではなく弁護士と相談し、もしも取れなかった場合の費用等の差し引きを考えると250万は妥当な金額だと判 断し被告に対して「被告が一審判決内容をを全て認めた上でなら250万円の和解に応じる」と宣言しました。被告もそれを了承しこの事件は和解となった。

さてさてkobakobaさんの「青色発光度の」に対するトラックバックですが中村教授の事件に比べたら私の事件なんてレベルが違いすぎますが高裁の和解審議で私が裁判管に言われたみたいに「明日の200億より今日の8億ですよ」み たいな駆け引きみたいな物があったのではないでしょうか。中村教授も大発明はしたものの普通のサラリーマン。8億でも今後最高裁に訴えて裁判を継続するた めにかかる費用などを考えたら悩む所だし、8億でも普通のサラリーマンにしたら喉から手が出る金額でしょうからね(汗)ただkobakobaさんの言うと おりマスコミが注目している事件で和解した以上アアダ、コウダ言うのは(それもメディアという公の場で)筋違いだと思いますね。ただ中村教授が納得していない気持ちは解ります。私だってしょぼい事件ですが和解した事に対して未だに腹の立つ事は事実ですからね(汗)


2005-01-18 11:57        nice!(4) コメント(15) トラックバック(0)
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コメント 15 


なるほど、分かりました。刑事事件と違って
民事裁判の進め方というものは、そうかも
知れません。ただ、中村教授の場合、金額云々
もそうですが、大学の教授という立場もあり、
後輩の科学者の先駆者となることを世間に宣言し、
かつ会社も「青色発行度」のおかげで、すぐさま
倒産に追い込まれるような状態にはない(8億円
支払うことで倒産する可能性は分かりませんが)
そもそもは、サラリーマンの「発明対価」を争う
日本で最初の事案だったわけですから、グダクダ
言うのなら、他人事ではありますが、最後まで
戦って欲しかったと思います。
          by          kobakoba                           (2005-01-18 13:07)        

ところで、民事裁判で、「闘え」「和解しろ」の
判断基準というか、金額というか、その辺は
どう感じましたか?。非常に興味のあるところです。
全部が全部、裁判官が「和解」に誘導するというのは
司法制度上、凄く問題があるような気がするんですが?
peaceさんが裁判官からか書記官から誘導尋問的に
受けられた印象はどうだったのでしょう?
明日の怒りネタにします。(勿論嘘ですが)現実に
立ち会われた方の意見は聞きたい。先日、私のブログに
訪問してくれた「独立行政法人勤務経験者」の意見も
もっと聞きたかったし。なんせ、所詮、個人の感情論で
書き込んでいる部分が大きいわけで、少しでも「本論に」
近づきたいわけで。
          by          kobakoba                           (2005-01-18 20:42)        
非常に興味深い記事ですね。なかなか読みごたえのある記事でした。
          by          common                           (2005-01-19 00:16)        

kobakobaさん
私自身自分の実例を青色発光ダイオード事件にあてはめてみただけなので事実そうであったかは定かではありませんが私の実例でお話しすると裁判は当然弁護士 が付くわけで弁護士費用の問題があります。ご存知だと思いますがその内訳は単純に言うと着手金・成功報酬の二つになるわけです。例えば私のように500万 の損害賠償請求をした場合まず着手金に340000円、勝訴して全額受け取ったとして680000円(合計1020000円)掛かるわけです。あくまでも これは地裁費用です。高裁に行くとこれに又費用が加算されるわけです。(弁護士によって違いますが)例えば高裁費用(弁護士費用)に300000円かかっ たとして合計で1320000円それに勝訴してお金が取れない場合ブログにも書いた予納金(1000000円)が加算されるわけですがこの予納金は裁判所 の調査費用でこの100000円の中から使った分だけ差し引かれ残れば返却されるのですが例えば被告の経済状態を調査した結果支払い能力が無いと判断され ると不動産等を差し押さえします。もし被告の持っている不動産に抵当権が付いているとそれを差し押さえるには債権者に対しての補償問題も絡んできます。ま たお金がかかります。まず予納金の1000000円は差し引き0で帰ってこなくなります。これでもう2320000円かかる事になります。5000000 円からこれを差し引くと残りは2680000円になりますよね。

<ところで、民事裁判で、「闘え」「和解しろ」の
判断基準というか、金額というか、その辺は
どう感じましたか?。

上記金額から考えたら和解金の2500000円は妥当な金額ではないでしょうか?これは裁判所に払う印紙代とかは含まれていません(裁判費用は安いです が)このような事を書いたら「金が無い奴は裁判を起こせない」という事になるのですが、裁判を受ける権利は、憲法で保障された国民の基本的人権の1つで す。ので法律扶助協会に申告して弁護士費用を立て替えてもらえる制度がありますが次のような要件が二つあります。1つは、自分で裁判の費用を負担できない という資力要件です。たとえば4人家族の場合世帯全員の収入合計が月27万以下となっていますが、家賃や住宅ローン、医療費や教育費などの負担があればそ れも考慮されます。もう1つは勝訴の見込みがあるという要件です。しかしこれはあくまでも借りるのであって裁判終了後には返さなければなりません。(分割 可能)

<peaceさんが裁判官からか書記官から誘導尋問的に
受けられた印象はどうだったのでしょう?

裁判官も過去の実例から私の有利になる方法をを選択してくれてるのだと思いますが非常に困惑しましたね。後から弁護士さんに聞いたのですが初めは担当裁判 官が私が面会した裁判官ではなくてもう一人の若い裁判官で原告(私)に友好的に考えてくれていたらしいのです。それは和解したとしての私が以前提示した金 額(350万)に近づけようと努力してくれていたらしい(あくまでも弁護士の感想)それがその裁判官が転勤になり今回の初老の裁判官になった途端金額案が 下がったのです。まあ裁判官の経験からの減額案だろうと思いますが「法を前提に裁判官が人を裁く」これが今の裁判の現実ですがなぜか理不尽に思えました。 もっと簡単に解りやすく言うと「この金額しか無理なんだからあきらめろ!このまま続けてもあなた続ける経済力がありますか?」と言ってる様に思えたのも事 実です。(kobakobaさんの怒りのネタになりますね(^.^;))費用は裁判が長引けば長引くほど加算されるし勝訴した側もその勝訴に持って行くま でかなりの時間と経済力を必要とするものです。負けた側も馬鹿ではないので負けたら負けたで隠せる物は隠しまくりますから負けた側が経済的に強かったら (弱くても無い袖は振れないと言い張ったら)「相手の足下を見る(経済的な)」戦略ですね。中村教授に当てはまるとは限りませんが・・(汗)

余談ですが裁判の弁護士費用の成功報酬は「依頼者が得る経済的利益を基準とする」という定義があり200億取れない場合の今回8億でもその8億に成功報酬の計算が当てはまります。
http://www.asahi-net.or.jp/~z i3h-kwrz/law2feecalj.html
で基本的な標準訴訟費用を計算できます。訴え額は200億円ですがまずそれで着手金を計算して8億取れた訳ですから8億で成功報酬を計算して下さい。合計すると・・・・・・(汗)
あくまでもこの計算は決まりではなく基準ですから実際には弁護士には2億ぐらいの支払いでしょうが・・・・

しかしコメントレス 長(なが!)・・・(^.^;
          by          peace_mac                           (2005-01-19 01:27)        

小紋古門  さん
毎度ご訪問ありがとうございます。おまけにnice!まで奮発して頂きまして(^_^;)実際自分が経験したことはどうしても事細かくなってしまいます。ほんとはもっと細かく書きたいのですが・・・和解した要項ですからね!怒りを心にとどめておきます(笑)
          by          peace_mac                           (2005-01-19 01:41)        

無理なお願いに答えて戴きありがとうございます。
書き込んでいただいた時間を見て、更に恐縮です。
また、つらいというか、不快なことを思い出させて
しまったかも知れず、申し訳ありません。
しかし、お蔭様で実態を知ることができ、勉強に
なりました。できれば、多くの方がこのブログと
回答コメントを読んでくれることを希望します。
ありがとうございました。
          by          kobakoba                           (2005-01-19 10:05)        

はじめまして。あちこちうろうろ散歩をしている間に、こちらへたどり着きました。

一審後「判例時報」やパテント情報を扱うサイトに、判決の全文が掲載されていて興味深く読んだのですが、今回の和解金は中村教授には不服だったろうなと思います…。
私の勤める会社は、問題のLEDを販売している会社と取引があります。事前の現金振込みでないと、一切売っていただけません。高単価の商品で、仕入れる数 も相当なのにです。もう会社にはいない中村教授の力がなければ、発明できなかったであろう商品で、特許を取り、こういった商売をする…正直言って、いい印 象がありません。中村教授の胸中を考えると、少しばかり胸が痛む和解でした。
          by          ayane                           (2005-01-19 10:17)        

kobakobaさん
"無理なお願い"なんて滅相もございません。
自分が書いた記事にkobakobaさんの様に興味を持って頂いて質問して下さることが書く側の意欲になります。こちらこそありがとうございました。夜中に焼酎呑みながらブログを綴るのもまた冬の夜の楽しみですよ(笑)
          by          peace_mac                           (2005-01-19 11:00)        

ayaneさん
はじめまして。ご訪問ありがとうございます。
”販売している会社と取引があります”また新たにブログの良さを実感しております。どちらの立場にしても直接関わっている方の意見は現実味があって事の流れが見えるような気がします。
「企業」VS「一個人」色んな意味で個人ができる限界を考えさせられます。日本の司法制度はもっと弱者の立場になって考えて貰いたいものですね。
          by          peace_mac                           (2005-01-19 11:14)        

なるほど~~~
経験に即した話は読み応えあります。
          by          ヌッシー                           (2005-01-20 20:19)        

>ヌッシー  さん
はじめまして。あんまりしなくてもいい経験なんですがね(汗)
裁判って経験して初めて詳しい内容(システム)が解ってくるものでした。
          by          peace_mac                           (2005-01-20 22:15)        
は じめまして。6年前から親戚間の相続等の問題で民事裁判を母がやっております。そして先日判決が出て敗訴でした。負けたほうのものはみんな言うんでしょう が今回の敗訴は弁護士その他法律関係の方すべてにお聞きしてもおかしいと皆さん口をそろえていわれていました。母も落胆の色を隠せないようでした相手は遺 言書偽造(筆跡鑑定確認済み)や度重なるうその証言・・・・民事ではうそがまかり通るのでしょうか?母は控訴しましたが次も又何年もかかると思うと体のこ とが心配です。知り合いのマスメディア関係の方にこの裁判のことを取り上げてもらおうと(世論から攻めようかと・・)思うのですがどうでしょうか?したこ とによって母にふりにはたらいたりしないでしょうか?なにぶん知識が無いものですがる気持ちでかきこみさせていただきました。なんでもいいです方法がある のでしたらおおしえ願えないでしょうか。
          by          よっしー                           (2005-05-04 17:33)        

>よっしーさん
コメントありがとうございます。
ご質問の件なんですがなにぶん私も専門家ではないので詳しいことは解りません。事情も解りませんし、ことが事だけにあやふやな事も言えませんしね(スイマセン)

>民事ではうそがまかり通るのでしょうか?・・・
私が経験した訴訟でも被告の準備書面並びに陳述調書は嘘ばかりでした。あるいみこれも当然と言えば当然ですけどね(__;)
やはり誰もが自分が有利になるように発言もします。
よっしーさんも担当の弁護士さんから
「この件は言わない方が良い」
と打ち合わせの時に言われた事はありませんか?
ほんの些細な事でも微妙な表現で変わってきますからね。
高裁に控訴されたようですが事の内容が解らないのであやふやな事は言えませんが控訴が棄却されていないのであればまだ望みはあるのではないでしょうか?た だ高裁は私の記事にも書きましたがよほどの証拠や証言がないかぎり事件を一から洗い直す事は少ないと思います。「地裁の判決を踏まえた上で」が前提条件で すからね。
マスメディアからの攻撃、この件に関しては正直解りません。
ただお母様の証言能力が持続するかも心配です。
裁判は長くなればなるほど「妥協」という言葉を考えなければいけないときもあります。そのへんが長期裁判のネックですね。

漠然とした事しかお答えできないでゴメンナサイ。
ただ逆転判決で勝訴が最善なのですが、ある程度の「妥協」も視野に入れて自分がその中で納得いくレベルまで持って行ける努力は必要かもしれませんね。私もそうでしたから・・・
          by          peace_mac                           (2005-05-05 13:02)        
はじめまして。裁判で検索しこちらに来ました。
今我が家は母が民事裁判で戦っています。
が、弁護士がどうも相手の弁護士と談合してるのでは?という節が見受けられ…
確かにたいした額にならない裁判かもしれませんが憤慨です。
母はとことん戦う意向ですし相手側に不利な証拠や証人も出てきているし。
私個人としては亡義父(母の再婚相手)会社から「横領」されたと思ってます。
法については素人の庶民を食い物にしている輩もいるのですね。残念です。
          by          homu-miyu                           (2005-05-19 20:58)        

>ほむほむさん
コメントありがとうございます。
民事裁判は大変ですよね。とにかく日本の裁判は時間がかかりすぎます。感情と記憶をどう維持していくかが問題ですね。戦うならとことんいったほうが良いと 思います。結果がどうであれ戦い抜いた事に意義があると思います。ただ行くとこまで行ったらある程度妥協も必要だとおもいますよ。頑張って下さいね!!

>弁護士がどうも相手の弁護士と談合してるのでは?

確かにそうかもしれません。
私の場合は昔からお世話になっていた弁護士さんだったのでかなり(費用の面)譲歩してもらいました。ただ弁護士も商売ですからね、互いの利益を考える事はある程度しかたがないのかも知れません。ただ悪徳弁護士もいますから注意ですね(__;)
   

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